先日、社員研修に行ってまいりました。
箱根日帰りというハードスケジュールでしたが様々な庭園や植物園を見学してきました。
箱根はカルデラなど起伏に富んだ多様な火山地形によって形作られており、大部分が高原と山岳地帯です。
(なお、私どもの会社から近い筑波山は活火山ではなく深成岩が隆起した岩塊だそうです)
最初に見学した箱根湿生花園は、仙石原湿原(関東で唯一の湿原で天然記念物)に隣接する地に
1976年に開園した湿生植物園で、園路は低地から高山へと順に植物を見てまわるようになっています。
仙石原の名の由来は、源頼朝が「この地を拓けば、千石ほどの米が獲れよう」と言ったという説があります。
箱根湿生花園も元は水田だったとのことですが、園内は様々な湿地や池や園路が整備され、
自然な植栽ばかりで元が水田だったとは信じられません。
仙石原湿原は立入禁止ですが、箱根湿生花園の植生復元区で地元の湿原植物を維持管理しており
箱根の在来の植生を観察することができます。
木陰から一気にひらけた湿原へと出る、この遊歩道のシークエンスが心地よい体験でした。
仙石原湿原とススキ草原の景観を維持するためには、灌木の伐採や野焼きなどが必要だそうです。
ススキ草原については聞いたことがありましたが、湿原もとは初耳でした。
火山や湖川など自然の営みと、野焼きなど人の営みが共にあることで成立するランドスケープ、
目に焼き付けておきたいと思います。